Cuphead RTA解説記事-Kaleva Swap

 久しぶりに記事を書きましたが、今回はポケモンではなく、CupheadのRTAにおける必須技についての解説になります。

本来は動画を上げようと思っていたのです。しかし少しだけ仕様がややこしい部分があって、詳しく説明するとかなり内容が膨らんでしまうので、それならこちらで文字に起こした方が分かりやすいと考えました。これを読んでくれた方がCupheadに興味を持ってくれたら嬉しいです。

 

〈武器の仕様〉

 まず、カップヘッドにおける武器の仕様を簡単に説明します。武器が2種類装備できることは言うまでもないですが、重要なのは武器ごとにクールタイムが指定されている点です。詳しい表は以下のようになっています。

docs.google.com

例えば、オトシダマであれば一発のダメージが11.6、クールタイムが21フレームに設定されています。この表もKaleva Swapを使用する上で直接関係する訳ではないんですが、EX技の消費フレームが記載されていたので例として挙げておきました。

 

〈武器切り替えバグとクールタイム〉

 武器のクールタイムの仕様は、武器切り替えバグが使用可能なLegacy版にも存在します。ただそれ以降の版と異なり、構えていない武器のクールタイムも消費されるので、武器切り替えを連打することで凄まじい火力を叩き出せるのです。

 2017年頃に上がっていたRTA解説動画では武器切り替えバグについて「攻撃力が純粋に高い武器を装備した上で武器交換し続ける技」と説明されていました。しかし実際の仕様は「ショット1を撃つ→クールタイムが消費されたショット2に切り替え→ショット2を撃つ→クールタイムが消費されたショット1に切り替え(以下繰り返し)」といった感じです。なので単発威力が高いブーメラン+オトシダマがそのままLegacyで最高火力かというとそうではなく、武器切り替えバグのDPSは2種類の武器のDPSの和になるため、実際に火力が一番高いのはオトシダマ+スプレッドになります。

 また武器切り替えバグを「マリス砲」に例える場合も多いですが、両者の仕様は全く異なります。カップヘッドの武器切り替えバグはクールタイムが消費された瞬間だけ武器切り替えを行うので、マリス砲のように武器切り替えが速ければ速いほど効率が上がる訳ではなく、むしろ適切な速度で切り替えないとダメージ効率は下がっていきます。

 

〈Kaleva Swap〉

 だいぶ話が脱線してしまいましたが、Kaleva Swapの説明に入ります。この技を一言で表すと「通常ステージでEX技中にショットを撃つテクニック」となります。

 まずEX技の仕様として、EX技を使用する間はショットが撃てないというものがあります。上の資料にもありましたが、EX技の消費フレームは一律で34に設定されています。これだけなら分かりやすいんですが、問題はその消費フレームの間にEX技本体が出て、そこから更に少しの間ショットが撃てない時間が存在する点です。また撃てないと言いましたが、武器切り替えボタンは普通に押せるので、EX技に何が出るかはEX技が出る直前に構えていた武器に対応します。

 色々ごちゃごちゃしていますが、EX技の挙動をまとめると、以下のようになります。

1.EX技ボタンを押す、選択した瞬間に構えていた武器が撃てなくなる

2.17fの待機時間

3.EX技本体が出現、その時EX技に使用した武器が撃てなくなる

4.16fの待機時間

 ここで1.3.の挙動に違和感を覚える方は多いと思います。その時構えていなかった方の武器はどうなるのかという話ですが、実はもう片方は制限を受けません。更にEX技中でも武器切り替えボタンを押せる仕様を加味すると、1回切り替えを挟みさえすればロックされた武器の縛りを解除することも可能です。つまりKaleva Swapを使うためには、2.と4.の待機時間の間にそれぞれ撃てる方の武器に切り替えておく動作が必要です。というか難しい動作が何もいらないので、覚えておきさえすれば誰でも使えます。

 しかし、簡単とはいえそのメリットには凄まじいものがあります。例えば全ボスカテゴリーでは13体の通常ステージに挑む必要がありますが、仮に全てのステージでオトシダマEXを6発使用した場合、4.の間だけKaleva Swapを使ったとしても、大体600ダメージほどの追加ダメージが見込めます。これだけで大体キングダイスの最終形態を倒せてしまうのです。これでもすごく控え目な見積もりで、EXを10発以上使用するステージですら普通にある位です。更に付け加えると、スプレッドEXでKaleva Swapを使った場合、精度を5割に見積もっても前者の1.6倍程のダメージが出せますから、それが出来るステージも含めると、Kaleva Swapを知っているだけで、2~3分ほどの差が生まれます。

 1.と3.で見られる武器が撃てなくなる仕様も意外と重要です。あくまで仮説なのですが、もしこの仕様がない場合オトシダマEXを撃った後、4.の段階で通常のオトシダマが出ても不思議ではありません。しかし実際のところ、スプレッドEXを使った際のKaleva Swapでは4.でオトシダマが出て、オトシダマEXの場合であればスプレッドが出てきます。この辺の経験から、EX技時には2回、その時構えていた武器がロックされる仕様があると推測しています。

 

〈Grond Swap〉

 ここではKaleva Swapの派生技を解説します。オトシダマとスプレッドを装備している状態でEXを使うときは、基本的にスプレッドからEXを撃つ瞬間だけオトシダマに切り替え、再びスプレッドに戻す動きを多用するかと思います。この時の動きは次のようになりがちです。

①武器をオトシダマに切り替える、EX技ボタンを押す

②オトシダマが撃てない状態で17fの待機時間

③オトシダマEX

④オトシダマからスプレッドに戻す、16fの待機時間

 ②の時、本来であればオトシダマが固定されている以上はスプレッドに切り替えておきたいはずです。しかし実際は③でオトシダマEXを撃つ必要があるため、ここでスプレッドEXに切り替えて待つのはリスクが高い行動になります。結果として、この場合は17fを全く使用せず、④の16fのみ撃った方が安定しやすいです。

 ではいかなる場合でも使えないかというとそんなことはありません。上に示した通り、①の段階でオトシダマがロックされているのが問題ですから、縛られない、もしくは解除する動きを挟めば前半の時間を安全に使うことが出来ます。よって動き方は以下のようになります。

1.クールタイム調整

2.スプレッドを構えた状態でEX技を選択(もしくはEX選択後にスプレッドに切り替える)

3.オトシダマに切り替える

4.オトシダマEX

5.スプレッドに切り替え

 1.がよく分からないと思う方はいるかと思います。これはオトシダマのクールタイムを若干消費しておいて、17fの間にオトシダマが出せるようにしておく動きです。普通に動くと物理的にオトシダマが出せないので、上手く調整する必要がある訳ですね。

 一方で調整を挟んでしまうとスプレッドを撃たない時間が出来るため、その分は無駄になるのですが、それでもオトシダマ1発分でダメージ効率としては大体5ダメージ程のプラスになります。メリットとしては微々たるもので、オトシダマEXを使う場面で必ずこれを使う程ではないとは思います。しかし僅かなダメージ差で大きな短縮になりうるリビー&クロークス第3形態や、コンサイ一家第3形態などのような攻め行動がリスクになりづらい相手には積極的に使っていけるテクニックだと考えています。

 

〈まとめ〉

以上がKaleva Swapの解説になります。One Gunやlow%等の特殊レギュレーションを除いてほぼ全てのカテゴリーで使用するテクニックですが、覚えれば案外簡単に出来るかもと思ってくれたら嬉しいです。これを覚えておくだけで扱える火力が全然違いますから、RTAを始めてみたい方はまず武器を素早く切り替える練習から始めてみても面白いかもしれませんね。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

 

剣盾ダブル シーズン10使用構築

 剣盾シーズン10ダブルバトルで使用した構築を紹介します。

〈構築について〉

 シーズン10、11はシングルダブル上位10匹禁止というレギュレーションになり、異なる環境ならスタートラインは同じなので、この期間だけ対戦に復帰してみることにしました。とりあえず使えるポケモンの一覧を見てみると、どうも霰が強そうだと感じ、霰パを組んでみることにしました。既に限界霰やレモネード霰など結果を残した構築は一応存在しています。しかしこの2つの構築は多くの要素を複合的に採用している構築であり、霰パである一方で発想はグッドスタッフに近いです。なのでこれらを参考にしつつ、もう少しテーマを絞った構築を組むことに決めました。

 まず霰をどう構築に活かしていくかを考えてみました。最初はすいすいにならって雪かきを考えていたのですが、先手を取れても相手を縛れなくては意味がないため、無難に吹雪を使用していくことにしました。ここで問題になるのが「どうやって試行回数を稼ぐか」という点です。先手を取る方法は凍える風があればある程度解決可能な一方で、耐久を上げる手段が課題でした。耐性が原因で霰パの主要パーツは低耐久に陥りがちです。かと言って威嚇枠で強いポケモンは現環境だとウインディしかいません。吹雪が通りづらい水タイプに対して弱い炎タイプの採用は避けたいです。そこで防御手段を色々と調べてみた結果、攻撃しながら壁を作れるキョダイラプラスが展開役として適任だと考えました。次に構築に無理なく吹雪を組み込むための雪降らし枠としてキュウコンを採用。ここまでの2匹がこの霰パにおける基本的な先発になっています。後発はラプラスキュウコンが削った相手を縛る役割を持つので、なるべく速いポケモンを採用することにしました。この枠はウオノラゴンやらサンダースやら、紆余曲折ありましたが、最終的にロトムとウーラオスに決まりました。残りの2枠ですが、ここには前の4匹が手薄なトリックルーム対策と、ラプラスとは別にダイマックス出来るポケモンが必要でした。そこでトリル対策になり、それ以外にもある程度選出しやすいモロバレル、最後にセキタンザン、リザードン系統の構築にダイマックスを切りやすいホルードを採用しました。

 

〈個体解説〉

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ラプラス(キョダイ個体)@命の玉 性格:控え目 特性:潤いボディ

実数値(努力値):206(4)‐×‐101(4)‐149(244)‐116(4)‐112(252)

個体値:31‐×‐31‐31‐31‐31

技:吹雪/ハイドロポンプ/10万ボルト/守る

 一致打点の水技を持つ吹雪使いで、本構築においては最もダイマックスする比率が高いです。剣盾ではルールを問わずトップメタの一角となっているポケモンですが、他のダイマックスポケモンとは少し運用法が異なります。他のダイマックスポケモンが味方の援護を受けてアドバンテージの獲得を目指すのに対して、ラプラスは専用技のキョダイセンリツが味方のサポートに役立ち、なおかつ自身が耐久寄りのポケモンであることから、むしろラプラスへのサポートは程々にしつつ周りを強力な駒で固める必要があります。

 技は特に捻りもない普通の構成です。氷技にはダイマックス時にセンリツの威力が最も高くなる吹雪を採用。吹雪はダイマックスターンを消費してからのダメ押しにも強く無駄がありません。水技にはハイドロポンプを採用しており、これは他の水技に選択肢が無いからです。あれば熱湯でも良いですが、ラプラスの特攻の数値は低めなので、どちらにせよハイドロポンプを採用していたかもしれません。残りは追い風トリルへのターン稼ぎに役立つ守ると、水タイプへの対抗策になる10万ボルトを採用しています。この辺はさじ加減の問題ですが、攻撃対象になる水タイプはラプラスへの対抗手段に乏しい傾向にあるので、電気技を覚えておくだけでも対策になると判断しました。

 持ち物は命の玉を選択。キョダイセンリツによるサポートがメインとは書きましたが、それでもダイマックスポケモンである以上、1匹は倒せないと困ります。また壁を展開した後は後続のために早く倒れて欲しいので、耐久を下げて火力を引き出す命の玉は相性が良いです。他の候補となる光の粘土も、後続のために壁を残しやすくなる点では同じです。しかしその場合は壁の時間延長と引き換えに火力が下がるので、滅びの歌を軸にした耐久構築の方が強いと思います。

 

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フロストロトム@拘りスカーフ 性格:控え目 特性:浮遊

実数値(努力値):127(12)‐×‐128(4)‐170(236)‐128(4)‐138(252)

個体値:31‐×‐31‐31‐31‐31

技:吹雪/10万ボルト/ボルトチェンジ/トリック

 吹雪が通らない水タイプに電気を通せる最高の組み合わせを持つポケモンロトム族の中だと攻撃面で最も優れた相性補完だと思います(防御面ではヒートロトムが一番強いはずです)。雪降らしではない吹雪使いだとグレイシアが採用されやすいですが、素早さの高さを見込んで採用しました。霰パの強さが吹雪に強く依存することは知っていると思います。では何故吹雪が重要かというと、単純に期待値が高い範囲技だからです。ダブルバトルなので1体に飛んでいくダメージは小さいですが、総量としてはシングル吹雪の1.5倍になります。とにかくダメージ量が大きい点が重要です。倒し切れない相手への最後の一押しにもなりますし、逆に全快の相手を削って後続につなげる動きも出来ます。相手を選ばないおかげで守るの択に優勢をひっくり返されづらいです。

 また高火力を活かすためには先手を取る必要があります。雨パや砂パであれば特性で先手を取れますが、霰パには特殊型に適した雪かき持ちがおらず、どうしても素早さが高い吹雪持ちが必要でした。そのため凍える風を受けた最速130族を抜けず、なおかつ特性も無いに等しいグレイシアは火力が高いとはいえ採用は難しいと判断しました。

 一方でロトム以外に一致吹雪を使用できる素早さが134以上のポケモンは存在します。しかしどれもが耐性に無視できない欠陥を抱えていたり、技の選択肢が貧弱だったりします。前者は先攻前提とみれば許容できなくもないですが、後者は非常にまずいです。剣盾以前の対戦環境であれば半減であっても吹雪を撃っておけば仕事をこなせますが、今作はダイマックスがあるため、不利対面で最低限の役割すら持てない場合、置物化したポケモンを放置されて詰みといった事態が容易に引き起こされます。またキュウコンが冷たい岩を持っていないため霰が止んだ状態で戦うことも考えると、吹雪を選べなくても一定の火力が保証されていることは大きな強みになります。

 以上のことから、技構成、努力値共にシンプルな調整になっています。努力値に関して割と火力は足りている印象を受けたので、11n調整をして余った部分をHPに振っても良いかもしれません。またトリックは終盤に出てくる高耐久ポケモンへの対抗手段として採用。基本的に攻撃技しか撃たなかったので、本当に一応採用しただけですが、終盤にロトムからの打点が乏しい相手に対して火力を削ぐ目的で使ったり、逆に味方に使って疑似的な素早さ操作を行ったりといった用途で使います。

 

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キュウコン@気合のタスキ 性格:臆病 特性:雪降らし

実数値(努力値):149(4)‐×‐95‐133(252)‐120‐177(252)

個体値:31‐×‐31‐31‐31‐31

技:吹雪/凍える風/嘘泣き/守る

 最も採用を迷った枠です。現在使える雪降らしにはキュウコンバイバニラユキノオーがいます。今回はキュウコンを選択しており、攻撃を上から撃てる確率が高いことが他の雪降らしとの差別化になります。単に素早さ操作役というのであれば追い風を使えるファイアローがいますが、パッチラゴンやアイアントのような桁外れの火力が出せるポケモンが隣にいるならともかく、ラプラス軸なら隣もそれなりに火力が無くては相手と打ち合えません。ラプラスは後攻でもある程度戦えるポケモンで、なおかつ追い風展開を行う相手は大体初手にダイマックスを合わせてくるので、ダイマックスが終わる頃には追い風も切れています。なので序盤で不利になっても後発で挽回できると考えました。

 持ち物は汎用性を重視して気合のタスキを持たせています。これにより一度は攻撃を耐えられるため、元々素早さが高く、吹雪のおかげで火力も並以上あるキュウコンに持たせるのが無難だと考えました。努力値は特攻と素早さに特化。技はメインウエポンの吹雪と素早さ操作が出来る凍える風、最後に広範囲に通じるサポート技である嘘泣きを採用しました。

 残り一枠の技の候補としては、いろいろと候補が存在します。ラプラスがキョダイセンリツを使えるのでオーロラベールは蛇足だとしても、守るか嘘泣きを切って催眠術か絶対零度を採用するか、これはかなり迷いました。一応二つの技について自分の考えを説明しておくと、これらの利点は完全な不利対面での逆転技になりうる点にあると考えています。言い換えればある種の緊急脱出手段な訳ですが、キュウコンの場合、凍える風か嘘泣きを撃っているだけでも殆どの詰み状態は回避できます。能力が下げられない相手であれば起点にされてしまいますが、そういった相手であれば他のポケモンが通るので大体何とか出来ます。またキュウコンはほぼ全試合で選出するポケモンであるため、汎用性が下がる技は極力採用を避けるべきです。よって広範囲に使える守るは残す必要があると考えました。

 

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連撃の型ウーラオス(キョダイ個体)@達人の帯 性格:陽気 特性:不可視の拳

実数値(努力値):175‐182(252)‐120‐×‐81(4)‐163(252)

個体値:31‐31‐31‐×‐31‐31

技:インファイト/水流連打/見切り/雷パンチ

 守るを無視できるとんでもない特性を持つポケモンです。この枠を決める時点で、先発にラプラスキュウコン、後発にロトムを選出するプランを考えていました。そのため残りの一匹はロトムと攻撃の相性補完が取れるポケモンである必要があります。最初はウオノラゴンを試していましたが、構築との噛み合いが良くないと感じていました。専用技のエラ噛みは確かに強力なのですが、余りにも強過ぎて吹雪で相手を削る必要が全くないです。その上後発要員は安定して先手を取れる必要があることからウオノラゴンとロトムで拘りスカーフの取り合いが生じます。構築の強さに直結するロトムを含めた氷3匹は絶対に外すべきではないため、小回りが利かないウオノラゴンに代わるポケモンを探すことにしました。ここに求められる条件を挙げると以下の2つになります。

①強力な水打点を持つこと

②スカーフを持たずともある程度速いこと

③飛行弱点であること

 これらの条件を満たし、更に全体的な数値も高水準に収まっているポケモンということで、連撃ウーラオスの採用に至りました。ダイマックス技で霰が消えてしまうのが嫌だったのでキョダイ個体ですが、正直通常個体のダイストリーム展開も強力なので好みの問題です。

 努力値は攻撃と素早さに特化。HPに努力値を振ってしまうと、種族値の関係でちょうど16の倍数になってしまうので、多少無駄があっても特防4振りに留めています。技構成はインファイトと水流連打と見切りは確定。残る枠に何を採用しても良いですが、アシレーヌミロカロスといった高耐久水タイプ意識の雷パンチを覚えさせました。

 持ち物は広い技範囲を活かせる達人の帯を採用。他の候補は拘りハチマキ、気合のタスキ、命の玉などです。元が強すぎるので何を持たせても良いですが、基本的に後発に繰り出すので、技を打ち分けられる方が都合が良いと判断し、余っていた達人の帯を持たせています。

 

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モロバレル@バコウの実 性格:図太い 特性:再生力

実数値(努力値):221(252)‐×‐132(236)‐100‐103(20)‐35

個体値:31‐×‐31‐31‐31‐0

技:守る/ヘドロ爆弾/怒りの粉/キノコの胞子

 ここまでのポケモンで薄めになっているトリックルームへのけん制役として採用しました。キノコの胞子と怒りの粉も習得するため、ダイマックスによる一点突破を狙う構築やギミック系の構築には非常に強いです。またこのポケモンに厚い布陣を敷こうとすると、どうしてもダイジェット使いに多い飛行タイプや、炎タイプを選出せざるを得なくなるため、間接的にラプラスを通しやすくなる点を評価しています。このようにダイマックスの隙を突ける点では優秀なポケモンである一方で、単体性能は貧弱です。モロバレルの選出により力負けする可能性も十分あり、迷った時は選出しないよう心がけていました。

 持ち物にはバコウの実を持たせています。壁に加えて自身もそれなりに耐久はあるので必要かどうかは微妙なところですが、このポケモン自体が受け身になりやすいので、各自好きなものを持たせて構わないでしょう。

 選出は極力絞っていましたが、モロバレルが構築に入ることで相手の選出を歪めて勝ったと考えられる試合も多くありました。上手く表現できませんが、このポケモンは相手には実際以上に強く見えているように思います。ひょっとしたら、「やられて嫌なこと」を押し付けてくるから記憶に残りやすいのかもしれません。個人的に単体のモロバレルは全く強いとは思いませんが、他のプレイヤーの目にはこのポケモンがどう映るのか気になります。

 

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ホルード@防塵ゴーグル 性格:意地っ張り 特性:力持ち

実数値(努力値):161(4)‐117(244)‐98(4)‐×‐98(4)‐130(252)

個体値:31‐31‐31‐×‐31‐31

技:10万馬力/岩雪崩/飛び跳ねる/炎のパンチ

 ラプラスが出せない場合のダイマックス候補として採用。ラプラスと異なり運用に癖が無いので、キュウコンモロバレルでサポートしつつ行動回数を稼いでいきます。火力を重視して意地っ張りにしたせいでダイジェットを一回積んでも最速ファイアローより1遅いという微妙な素早さになっています。個人的にはそこまで速くする意義は薄いと判断しましたが、構築によっては最速にするのも候補に入ると思います。

 技構成は非常に悩みました。まず10万馬力か地震のどちらをメインウエポンに据えるかという問題ですが、この構築では横に浮いているポケモンが常に置けるわけではないので、とりあえず安定する10万馬力を使用していました。飛び跳ねるについては、ほぼダイジェットの元技に過ぎませんが、一応自分より遅いダイマックスポケモンに対しての時間稼ぎに使うこともあります。岩雪崩はキュウコンラプラスウーラオスが薄めの晴れパーティ対策で、特に晴れパの主力になるリザードンにダイロックを仕掛けていきます。残る1枠は水タイプへの打点になる雷パンチやドラゴン対策の冷凍パンチ、安定択になり得る守るなどが候補に挙がります。しかしこれらの構成ではダイマックスアイアントに対して大きく不利を取ってしまうため、汎用性の低下を承知で炎のパンチを採用しました。

 持ち物は防塵ゴーグルを持たせています。ホルードの役割対象の晴れパには眠り粉使いがいることもありその辺りを重く見ました。またこっちの方が重要なのですが、怒りの粉にも邪魔されなくなるので、ダイマックス中に行動のテンポを崩されにくくなります。ダイマックス環境において強力な技である以上、それを無視できる持ち物も相対的に強いと言えます。数値だけを見れば明らかに突撃チョッキの方が高くなりますが、最終的には粉使い相手に択を生じさせずに行動を通せるメリットを取りました。

 

 〈選出例〉

 今回かなり対戦数を重ねたのですが、相手のダイマックスしそうなポケモンによって選出が変化します。なので特定の構築タイプに対する決まった選出が成立しづらいです。これらについてはどうしても確実性が高いとは言えないため、暫定的に強いだろうと判断した選出のみ、回数が多かった順に列挙しておこうと思います。

①先発:キュウコンラプラス 後発:ロトムウーラオス

②先発:ラプラスモロバレル 後発:キュウコンウーラオス

③先発:ホルードキュウコン 後発:ロトムウーラオス

④先発:ウーラオスキュウコン 後発:ロトムホルード

⑤先発:ラプラスキュウコン 後発:モロバレルウーラオス

 一応補足しておくと、やらない方が良い選出も存在します。究極的に何が駄目なのかは状況によるとしか言えませんが、個人的な経験から先発にキュウコンモロバレルを選出するパターンは避けていました。簡単に言えば相手への圧力が弱いポケモンを並べるのは良くないという話ですが、それ以外にも後発にラプラスダイマックスさせる動きは(もっと言えばそうせざるを得ない状況に置かれた場合は)負けに繋がりやすいです。

 

〈戦績と感想〉

146勝73敗 最終レート2002 12位

 自分はとりあえずキリが良い所までレートを上げて満足していたのですが、最終日に他の方が頑張っているのを見た後だと、もう少し挑戦しても良かった気はしています。当初の目標が達成出来たら満足してしまうというか、何よりも体力が無いせいで短期間で順位を詰めていくのが凄く苦手なんです。どうしても数週間かけて試行回数を稼ぐ立ち回りになってしまいます。根本的な姿勢が対戦に向いてないのかもしれません。

 一方構築に関しては、少々堅実過ぎる構成ですが、手ごたえを感じられるものが出来ました。前半のウオノラゴンやリザードンを入れていた試行錯誤の時期を除けば相性が悪い相手にもしっかり対策を回せており、テーマ型の構築における一定の完成度には達することが出来たのではないかと思っています。特にキョダイラプラスの壁展開がここまで攻撃的な構築にハマるとは考えていませんでした。

 今まで運要素の部分が強調されてきたせいなのか、霰パを使う人の多くが奇策に頼っているような気がしています。確かに追加効果や特性にそういった種類のものが揃っているのである意味正解なんですが、それらはあくまで副次的な要素だと思っています。そういった要素に構築のリソースを割きすぎて後手に回ってしまうと、どうしても安定して勝つのが難しくなります。結局の所は「いかに先手を取って攻め続けられるか」が天候パにおける大事な要素だと考えています。今回は吹雪による攻めを強化する方向性で構成しているので、その意図が本構築から伝わったら嬉しいです。

  

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

ORAS全国ダブルオンライン大会使用構築

 主に自分用としてORAS期に使用していた構築について書いていきます。現在の8世代で直接使えるものではないですが、対戦に共通する根本的な部分は変わらないため、対戦環境が一新されればこのようなタイプの構築もまた日の目を見るのではないかと思います。
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〈構築経緯〉
 ORAS期に入ってから、今まで経験が無かったダブルバトルに挑戦してみたいと思い、色々と構築を試していました。最初は強そうだと思ったサーナイトスタンを使っていたのですが、当時増加していたリザドランに弱い点が気になりました。そこでリザードンに強いと聞いていたバンギラス入り構築を探していた所、とある方のリザバンギバレルの記事に行き着きました。
元記事が現在時点で見れないため真偽は不明ですが、自分がメモにまとめた限りだとこの並びの強みは以下の2点になります。
・ガルキザンアローを始めとした追い風ガルーラスタン、雨パーティに安定行動で高い勝率を出せる
・リザバンギが攻撃面での相性補完に優れる
 更に天候要因が2体いることで、こちらの好きなタイミングで天候を切り替えやすいです。このことは受け重視の並びにおいては有利に働きます。怒りの粉からリザバンギを通す動きも単純に強く、素人の自分にも使いやすいため、この並びで対戦経験を積んでみようと考えました。

〈個体解説〉
リザードン@リザードナイトY 特性:猛火→日照り 性格:控え目
実数値(努力値)メガシンカ前:185(252)-×-108(76)-143(8)-105-142(172)
メガシンカ後:185-×-108-198-135-142(理想)
個体値:31-×-31-30-30-31(目覚めるパワー地面理想個体)
技:熱風/火炎放射/目覚めるパワー地面/守る
※特攻個体値14
 本構築のメガシンカ枠。特性の日照りは火力強化の面が注目されがちですが、同時に味方と自分の水耐性を付けられるため、他の構築タイプより若干ポケモン選択の自由度が高くなります。
 ソーラービームを切った理由ですが、水タイプに関しては晴れさせた時点で早急に処理する必要が無くなること、めざめるパワーが予想以上に便利だったことから必須ではないと判断しました。熱風と火炎放射のどちらかを切ることも考えましたが、ワイドガード持ちとの対面で撃ち分けられる必要があるため両方採用に至りました。
 努力値はとりあえずHPに全振りして素早さは最速ヒードランを抜けるところまで伸ばし、余りを防御と特攻に振り分けました。これより防御に厚く配分したリザードンも多いですが、殆どの場合威嚇、怒りの粉、ワイドガードで守られているならばと、ここではヒードランや耐久振りガルーラより速く動ける方を優先しました。加えてリザードンをこれ以上遅くしてしまうとガルーラドーブル対面で非常に苦しい立ち回りを強いられるため、そういった点でも素早さを落とすことは無理でした。

バンギラス@ラムの実 特性:砂起こし 性格:陽気
実数値(努力値):176(4)-186(244)-131(4)-×-121(4)-124(252)
個体値:31-31-31-×-31-31
技:岩雪崩/けたぐり/竜の舞/守る
 リザードンが通りにくい炎タイプや電気タイプに強いポケモンで、多くは後発で選出していました。竜の舞型の主な利点は自力で小さな素早さ操作が出来る所です。なので追い風やトリックルームで素早さ上昇を打ち消されやすく、相手のポケモンが完全に見えていない序盤でアドバンテージを稼ぐのには適していません。逆に終盤、削れた相手を縛りたい時には強力な選択肢になります。
 技に関しては竜の舞、タイプ一致技で竜の舞とも相性が良い岩雪崩は確定。けたぐりは竜の舞を積んだ後にメガガルーラヒードランに高い打点を持てることから採用しました。守るは元々集中されやすいポケモンで、更に積み技を使うためにヘイトを集めやすいことから3つ目の攻撃技を捨てて採用。噛み砕くが欲しい場面もありましたが竜の舞型の相手への圧力を維持するためにも守るを切ることは出来ませんでした。
 持ち物はラムの実を選択しました。竜の舞後の縛り範囲を広げるためなら強化アイテムも候補に入りますが、そこそこサイクル戦を行う構築であり、交代際に入りやすい状態異常技を1回潰せることを考え、最終的には有効な発動機会が多そうな方を取りました。

モロバレル@ゴツゴツメット 特性:再生力 性格:呑気
実数値(努力値):211(252)-×-121(156)-105-113(100)-31
個体値:31-×-31-31-31-0
技:エナジーボール/怒りの粉/キノコの胞子/守る
 味方を守るポケモン。元々は対雨パ性能を見込んで特殊方面に多く配分していましたが、雨に対してはリザバンギで天候を取ってサンダーとギルガルドで殴った方が強いと分かったので、代わりに対ガルーラ性能を強く意識しました。
 怒りの粉を使ってのサポートがメインなので攻撃することはほぼ無いです。それでも最低限必要な技は持たせています。レパートリーは意外と広いですが、その中からエナジーボールを採用した理由は、メガラグラージトリトドンを一撃で倒せるためです。場持を考えればギガドレインの方が強いですし、トリトドンは出てこないことも多く、ラグラージも6世代ではそれほど数はいません。ですが流石に重い相手を処理する手段が全く無いのは怖かったので仕方なく採用しておきました。

霊獣ランドロス@拘りスカーフ 特性:威嚇 性格:意地っ張り
実数値(努力値):181(132)-187(36)-129(148)-×-99(4)-135(188)
個体値:31-31-31-×-27-31
技:地震/蜻蛉返り/岩雪崩/馬鹿力
 威嚇+とんぼ返りを両立できる(6世代では)唯一のポケモン。このポケモンが入るだけで構築全体の耐久力が大きく向上します。何度も受け出す場面があったので、調整は防御的なものになっています。その分素早さを遅めにしていますが、先発のランドロスミラーでスカーフの有無を判定しやすくなる点では一概にデメリットにはならないと考えました。
 技に関しては相手を選ばず選出できるように、汎用的なものを採用しました。岩技にはストーンエッジや岩石封じを使ったこともありますが、そうすると範囲技が地震のみになってしまい、選択に困ったときにとんぼ返りしか使えないため使いづらさが目立ちました。岩雪崩を採用しておけば効果的でなくとも怯みによって一応の勝ち筋を作り出せることも多いです。それに常に横に浮いている味方を置ける訳でもないので、結局は気軽に押せる技に落ち着きました。

サンダー@命の珠 特性:プレッシャー 性格:臆病
実数値(努力値):169(28)-×-103-174(228)-109-167(252)
個体値:31-×-26-31-29-31(目覚めるパワー氷個体)
技:10万ボルト/目覚めるパワー氷/追い風/見切り
 ここまでの4匹は素早さ操作を持っておらず、またランドロス以外が比較的遅いためリザードンミラーやボーマンダスタン、天候パ相手に押し負けやすいです。そこで追い風覚えてなおかつ自身もそれなりに速いサンダーを採用しました。
 調整はほぼ攻撃特化で、技構成も仮想敵を絞った攻撃的なものになっています。目覚めるパワー氷はサイクル戦の要である相手の霊獣ランドロスを一撃で倒せる便利な技。またこのサンダーには見切りを採用しています。それ以外の候補としては技範囲を広げられる熱風、場持ちを良くする羽休めが選択肢に入りますが、猫騙しによるサポートをこの構築が持たないため、集中対策の守る系の技は手放せませんでした。

ギルガルド@食べ残し 特性:バトルスイッチ 性格:控え目
実数値(努力値)シールドフォルム:167(252)-×-171(4)-88(76)-186(132)-86(44)
ブレードフォルム:167-×-71-188-87-86
個体値:31-×-31-31-31-31
技:シャドーボール/毒々/ワイドガード/キングシールド
 ワイドガードを使える鋼枠。ランドロスと同じくこのポケモンも結構な頻度で受け出しするため、メガゲンガーヒードランのような苦手な相手に対しても無理やり居座れるように特殊耐久に多く努力値を割きました。
 技構成に関しては一致技のシャドーボール、味方を守るワイドガード、バトルスイッチの発動条件になるキングシールドまではすぐに決められました。残る一枠には毒々を採用しています。リザードンが天候を晴れさせてくれるので、水タイプは放置出来る一方、草技を切ったせいで早急に処理することが出来ません。そのため相手のスイクンミロカロス等の高耐久水タイプが残って天候が切れてしまうとバンギラスでは手が回らなくなる場面がありました。そこで、とりあえず高耐久の水タイプポケモン以外の相手をこちらの3匹で倒してギルガルドとの1対1に持ち込むことにしました。鋼打点を切った結果ニンフィアの処理速度が低下しましたが、ワイドガードハイパーボイスは止められる上、ニンフィア自体は遅いポケモンなので意外と何とかなります。

〈選出パターンと立ち回りについて〉
vsガルーラスタン、サーナイトスタン、ボーマンダスタン
先発:リザードンランドロス 後発バンギラスギルガルドorモロバレル

vs雨パ(非メガラグラージ入り)、
先発:リザードンサンダー 後発バンギラスギルガルド

vsバンドリマンダ
先発:リザードンランドロス 後発サンダーギルガルド

vsリザードンスタン
先発:リザードンランドロス 後発バンギラスサンダーorギルガルド

vsガチトリル、ラグラージ入り雨パ
先発:リザードンサンダー 後発:ギルガルドモロバレル

 立ち回りについて大まかに説明するとラッキー構築などの例外を除いては、こちらの攻撃を通すのに邪魔なポケモン、もしくは倒した時点で相手のパーティの攻撃力が大きく下がるポケモンから倒すように決めていました。特に有名なスタンダードパーティの殆どは防御面の相性保管を重視して組まれており、対面を適当に攻撃していった場合は非常に硬いです。しかしそれと引き換えにポケモン同士の役割を被らせることができません。役割を被らせられないというのは、言い換えれば全員に一貫する戦術が無いため、相手のゲームプランによって勝負を有利に進められるポイントが変化するということです。
 例えばガルーラスタンであればメガガルーラを倒せば攻撃力が大きく下がりますし、ヒードランを削ればこちらの炎技を受けることが難しくなります。逆にボルトロスクレセリアを先に倒しても主力のポケモンが単体で動ける構築であるため有効ではありません。このように高種族値スタンダードは火力を出すポケモンとサポートを行うポケモンが明確に分かれていることが多く、基本的に火力が高いポケモンから集中的に負荷をかけることで有利な状況を作り出せます。
 一方で天候パやガチトリルは、戦闘に投入されるポケモンが全て一定以上の戦力になります。簡単に言うとポケモン毎のマストカウンターが存在しないか、あるとしても微妙なものであることが多いです。しかし代わりに天候やトリックルームのようなフィールドが力の源になっているため、それに干渉する手段を用意しておくことである程度対策することが出来ます。天候維持に特化した天候パには結構な頻度で押し負けますが、6世代ダブルで一定以上の成績を出せる人は何故かスタンダードパーティを使うことが多いので深く対策しようとは考えていませんでした。
 また構築別の立ち回りはすべてを試合中に決めようとすると間に合わないことが多いです。そのため上に挙げた選出を確定させている相手に対しては、あらかじめ1、出来れば2ターン目まで行動を考えておき、選択時間に余裕を持たせるようにしていました。対戦を通して調整を施してはいましたが、大体どの構築も最低限考慮しなければいけない行動は15パターン前後なので、それぐらいのパターンに対しての固定化は十分可能でした。

〈結果と感想〉
PJCS2015マスターカテゴリー予選最終1798?(詳しく覚えていません、結果についてもし知っている方がいたら教えて頂きたいです。)
PJCSライブ大会予選2勝1敗
 この構築を使っている内に、何となくですが自分の中でどういう構築が強いと思うかが定まってきたような気がします。またこの時期に使いにくい構築が生まれたようで、自分は非天候の高種族値スイッチスタンのような、アドバンテージを稼ぐポイントが極端な構築が苦手になりました。相手に合わせて行動を先読み出来るようになればいいんですが、立ち回りを固定化しやすい構築の方が安定するので使いやすいような気はします。あとは単純に好みの問題です。正直な話固定化の作業自体が勝負するよりも楽しいのです。
 大会が終わってからは予選で戦ってみて強いと感じた雨パと砂パを使っていくのですが、実際の所そんなに劇的な変化をするわけではなくて、立ち回りの基本的な部分はこの構築で組まれた発想をひたすら使い回している感じなのかもしれません。

USUM全国ダブルシーズン17使用構築

シーズン17で使用した構築を紹介します。
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〈前回の構築との関連性〉
 前回紹介した構築とコンセプトは変わりません。構築のポケモンを雨下に特化させ、殴り合い性能を可能な限り高めています。一応対天候パへの選出が異なるため雨降らしを追加していますが、勝ちパターンは同じだと言えます。
 ではどこが変わったかと言うと、メガシンカ枠にラグラージを採用したことで雨選出がより強力になりました。威嚇が入っていないため砂パがかなり重くなりましたしカプブルルも少しきついですが、その分はニョロトノナットレイに頑張ってもらいます。
 またガマゲロゲが持っていたZクリスタルを今回はカプコケコに与えています。これにより守るを持ちつつ一発は眼鏡型を超える火力を出せますが、平常の火力で劣るため、コケコの性格を変更しました。これにより火力は一応足りるようになったのですが、その結果として他のポケモンは歪な型を採用せざるを得なくなりました。
以下、個体について解説します。

〈個体解説〉
カプ・コケコ@デンキZ 性格:控え目 特性:エレキメイカ
実数値(努力値):146(4)-×-106(4)-160(244)-96(4)-182(252)
技:雷/ボルトチェンジ/マジカルシャイン/守る
 雨パにおけるこのポケモンは電気タイプ版キングドラみたいな物だと思っています。数値はキングドラよりもかなり低いですが、それでも全体としてみれば非常に高い部類に入ります。またキングドラには無い利点として、相手のフィールド展開を妨害できることが挙げられます。自身がボルトチェンジを使えることに加えて後述のニョロトノを選出する試合では必然的に交代の回数も増えるので、キングドラよりも交代戦においては便利だと言えます。
 控え目にする理由ですが、これは「特攻147カプコケコのEF下Z10万ボルト耐え」調整を施したポケモンを高乱数で倒せるからです。それだけでなく、手助けを合わせれば大体のクレセリアを落とせます。しかし最速でないデメリットも大きく、特に最速メガゲンガーに勝てないのは辛いです。積極的に狙うべきではありませんが、いざという時に50%の勝負を挑める権利が重要なんだと思い知りました。
 努力値調整は前回と変わらず耐久にそれぞれ4振り、素早さに全振り、余りを特攻に振りました。敢えて言うならば、素早さは準速から少し落としても良いかもしれません。

ペリッパー@湿った岩 性格:控え目 特性:雨降らし
実数値(努力値):152(132)-×-121(4)-143(116)-98(60)-110(196)
技:波乗り/暴風/追い風/守る
  湿った岩持ちの第1雨降らし枠。ニョロトノには総合性能では劣りますがその分火力が高いです。雨を長く降らせることが雨降らしの仕事なので非天候相手にはこちらを優先的に選出します。技構成は前回と全く変わっていません。
 変わったのは調整。かなり具体的な場面を想定したものに変更しました。メガゲンガーに前述のカプコケコが勝てないということは、ゲンガーと組みやすいジャラランガに他の面子で対応しなくてはならないということでもあります。火力が下がるのであまりやりたくはなかったのですが、ペリッパーが特攻特化ジャラランガブレイジングソウルビートを耐える調整をすることで、追い風を展開しやすくしています。前回の記事では書きませんでしたが、素早さを110に調整した意図は、トレースサーナイトと対面した時になるべく先手を取って特性を発動させるためです。サーナイトの素早さ分布を前シーズンの対戦の記録から調べたところ、トリル持ちサーナイトの素早さは大体101~109の範囲、それより速い個体は132~145が多かったです。速い個体は最速にしても全く抜けないので、火力と耐久を落としすぎない範囲で素早さを上げました。

ニョロトノ@脱出ボタン 性格:図太い 特性:雨降らし
実数値(努力値):197(252)-×-138(244)-110-122(12)-76
技:熱湯/手助け/黒い霧/アンコール
 第2雨降らし枠。主に天候パに対して選出します。繰り出して雨を降らせるのが役割なので持ち物は展開の速度を重視した脱出ボタン。脱出ボタンのみであれば被弾が増えるためかえって遅くなりますが、ボルトチェンジと組み合わせることで素交代の回数を減らすことが出来ます。
 技は素早さの遅さを補うための手助け、一応の攻撃技として熱湯を採用しました。残りの枠には置物化を防ぐためのアンコールと黒い霧。この2つは若干役割が被っていますが、これらが揃うことで太鼓カビゴンと瞑想カプレヒレに十分に対応することが出来ます。特にアンコールはリザードンで隙を作ってサポートを行ってくるクレセリアにも効くので汎用性が高いです。滅びの歌も候補に入りますが、この構築ではほぼラッキー構築にしか使わないだろうと判断しました。
 調整はほぼ防御特化。脱出ボタン持ちのため交代が増え、居座るときは基本手助けを使った方が強いポケモンなので、耐久に全振りすることはすぐに決められました。もう少し特攻を伸ばせば熱湯で無振りランドロスを倒せますが、その為だけに普段使わない能力を伸ばすのは無駄な気がしました。一応トリル下の最遅クレセリアよりも速く動けるようにS個体値を下げておきましたが適当すぎるので最遅の方がお薦めです。

ラグラージ@メガ石 性格:意地っ張り 特性:激流→すいすい
実数値(努力値):176(4)-221(244)-131(4)-×-131(4)-122(252)
技:滝登り/冷凍パンチ/馬鹿力/守る
 破格の性能を誇るすいすいポケモン。前回のエースのガマゲロゲはよくラグラージと比較されますが、両者は全く使用感が違います。ガマゲロゲ(というかラグラージ以外のすいすい)が水半減かつサブウエポンで弱点を突ける、そして早急に処理しなくてはならない相手でない限りほぼ水技で攻めるタイプのポケモンなのに対して、こっちは素の数値が高いため、サブウエポンでも馬鹿にならない火力が出ます。一方でラグラージはメガリザYに先制雨乞いを使えないので、その点では非メガのすいすいに劣ります。技構成についてですが、ジャラランガに打点を持てる冷凍パンチはゲンガー構築を任せている以上抜けませんでした。ニョロトノがカクトウZ持ちでないため、氷タイプ対策となる馬鹿力も抜けなかった結果、地震を外すことになりました。水タイプへの打点になるので出来れば外したくなかったのですが、カプコケコ、ルンパッパ、ナットレイがいれば何とかなるだろうと、この辺は妥協しています。

ルンパッパ@突撃チョッキ 性格:控え目 特性:すいすい
実数値(努力値):159(28)-×-91(4)-156(252)-121(4)-118(220)
技:熱湯/冷凍ビーム/エナジーボール/猫騙
 詰め要員をこなす2匹目のすいすいポケモン。ミズZ型にする人も多いですが、基本的に後発に選出するポケモンなので、火力よりも安定を取りました。特にフェアリーZ瞑想レヒレやエアスラ持ちリザードンと戦えるのはチョッキ型にしかない強みです。
 努力値はHPを16n-1調整になるように振り、素早さは最速スカーフ霊獣ランドロスを雨下で先制できる118まで伸ばし、残りを防御と特防に4ずつ振りました。きれいな配分で気に入っていますが、最速スカーフカプテテフが気になる場合は普通に特攻と素早さに全振りで良いです。どっちにしろそこまで耐久力に差はないです。
 他のすいすいと比べてもこのポケモンは草タイプを持つおかげで終盤戦における対面性能が非常に高いです。このルンパッパの唯一性は水タイプやナットレイ読みの炎タイプなど、後発で詰めを狙う相手にも有効であり、言うことが無い位活躍してくれました。一方でこれは殆どラグラージと一緒に選出したからこそで、ルンパッパ1匹では力不足が目立ったため、これ自体の単体性能を過信してはいけないとも感じました。

ナットレイ@拘りハチマキ 性格:勇敢 特性:鉄のトゲ
実数値(努力値):181(252)-160(252)-151-×-137(4)-22
技:ジャイロボール/パワーウィップ/アイアンヘッド/叩き落とす
 対スイッチトリル役を担う鋼枠。水タイプ4匹という構成になっても、ナットレイのお陰で相手が炎タイプを控えてくれるのが強く、選出しなくとも十分活躍してくれました。役割としては前回と同じく先発に起用して相手を削るというものですから、技はジャイロボールとパワーウィップアイアンヘッドでほぼ完成形。残り1枠には一応叩き落とすを採用しました。種爆弾かタネマシンガンだと削れた水タイプへの安定択になります。
 努力値も攻撃とHPに特化にしています。特防に振った個体もいますが、このナットレイに生き延びて欲しい場面はそうそう無いので、とりあえず火力を重視しました。

〈立ち回りと選出〉
vsサーナイトスタン、ガルーラスタン
先発:ペリッパーナットレイ 後発:ラグラージルンパッパ
 先発で相手のトリル展開を抑えて攻撃していきます。守ると交代は雨ターンを無駄にする弱い動きなので極力避けます。ペリッパーナットレイ共に残しておきたい理由が無い場合は倒されてくれた方が戦いやすいです。すいすいが通りやすいため相性は良く、読み合いも殆どしないので安定して動けます。こちらの方が基本スペックで勝るため当たった構築の中では一番勝率が高く、シーズン16ではガルーラ、サーナイト共に数が多かった気がしますが(特にサーナイト)、シーズン17終盤はリザスタンが増加したせいか殆ど見掛けなくなってしまいました。

vsテテフグロス
(非トリトドン入り)先発:ペリッパーラグラージ 後発:カプコケコルンパッパ
(トリトドン入り)先発:ペリッパーナットレイ 後発:カプコケコルンパッパ
 瞬発火力に優れるテテフとメタグロスが厄介ですが、天候を持っていなければこちらのコケコとすいすい2匹を抜けないため相性はかなり良いです。トリトドン入りにはラグラージの代わりにナットレイを選出します。トリトドン自体は殆どの場合初手に出てこないので水技を使わない並びを用意しておけばある程度互角に戦えます。そのまま相手の2匹を倒してトリトドンを繰り出されるのが理想的な展開です。万が一相手から交代したとしても、トリトドンを並べた時点で火力を自ら削ることになります。トリトドン自体が雨に圧倒的に強い訳では無く、呼び水の圧力で水技を牽制するのが主な役割であり、天候特性持ちと異なり、すいすいを根本的に弱体化させられるポケモンではありません。ラグラージ地震があればもっと楽な相手ではありますが、それが無くともトリトドンを無視して火力が高いポケモンから削っていけば勝てます。

vsレヒレグロスボーマンダスタン
先発:ペリッパーカプコケコ 後発:ラグラージルンパッパ
 レヒレグロスボーマンダスタンに対しては高速3匹を選出します。レヒレグロスはテテフグロスと比べると水技の通りが悪いですが、代わりにコケコの通りが良いので、上から殴り続ければルンパッパで縛ることが出来ます。
 ボーマンダスタンですが、これは採用される取り巻きによって相性が変わってきます。よくみるカミツルギガオガエンカプコケコのような並びであれば相性は良いです。一方で草タイプにカプブルルやジャローダを採用している相手の場合、ナットレイが通りづらいこともあって、かなり分が悪くなります。

vsリザードンスタン
(非トリックルーム)先発:ペリッパーカプコケコ 後発:ニョロトノ+ルンパッパorラグラージ
(トリックルーム入り)先発:ニョロトノカプコケコ 後発ルンパッパラグラージ
 レート終盤は半分位トリックルーム入りのリザドランと当たっていました。今回は雨乞いを持つポケモンを用意していないため、脱出ボタン持ちニョロトノで天候を維持できるようにします。交代際にメガシンカせずに追い風を使われるとまずいので、先発にカプコケコを出すことでその選択肢を安定択にさせないようにしました。
 大体初手にリザードン+素早さ操作役が来るため、どこでリザードンを倒すかは場合によります。特にリザドランにレヒレツルギが入ったパターンの相手だとリザードンを倒しても攻撃の主力が残ってしまいます。カミツルギもカプレヒレも雨に強い訳ではないですが、リザードンがサポートに回り、天候と素早さ操作で隙を作られると流石にすいすいでは勝ちきれません。一方でリザードン自体は天候が晴れの状態でなければ自身で攻めることが出来ないため、攻め手を挫くためにあえてリザードンを残して周りを倒しに行く方が有効なことも多いです。しかしいずれにせよ最終的に天候を取るというプランは変わらないので、雨降らしとボルトチェンジの活用がカギになります。

vsゲンガーブルルジャラランガ
先発:ペリッパーカプコケコ 後発ナットレイラグラージ
 本来は遅いポケモンを後発に控えたくないんですが、相手のカプブルルのターゲットを分散させるためにナットレイを詰め役として後発に置きます。相手の先発に合わせてコケコを守らせるかラグラージに入れ替えるかを決めます。初手滅びの歌から入ってくる場合は目の前のポケモンを倒しきるよりも滅びの歌で2匹倒された後に相手を縛れるようにダメージを入れるとナットレイを通しやすくなります。トリックルームから入ってくる場合はコケコ切り捨てナットレイ死に出しでトリルターンを上手く調整してラグラージで詰められるように動かしていきます。

vsゲンガーレヒレツルギ
先発:ペリッパーラグラージ 後発カプコケコルンパッパ
 トリルは無く、天候も持たないため力押しが通じます。追い風展開からルンパッパで詰めるのが理想で、そのためにも影踏みで一方的な不利対面を作られないようにしていきます。一見きつそうなカミツルギは上からカプコケコかメガラグラージで一撃、適当に削ればルンパッパでも十分倒せます。
 よく雨パの天敵のように語られますが、耐久力がない上に素早さもすいすいより遅いため、むしろカミツルギは雨パに弱いとも言えます。天候を解除できなければすいすい側の優位を活かして押し切れますし、実際ゲンガー構築相手でカミツルギに苦戦した記憶も特にありません。

vsバンギラス入り
先発:カプコケコラグラージ 後発:ニョロトノルンパッパ 
 岩雪崩を受けられるトノを後発に配置。トノで天候合戦を制すればすいすい2匹を通せます。カプコケコルンパッパはバンギラスにそこまで強くないですが、取り巻きとして採用されやすいメガボーマンダに強く出られることと、ボルトチェンジ猫騙しでニョロトノ交代の隙を減らせることから選出しています。天候を取る目標自体はメガリザードン相手と変わりませんが、仮に天候を取れたとしてもバンギラス構築は機能停止するわけではないため取り巻きによっては苦しくなります。

vs雨パ
先発:カプコケコナットレイ 後発:ペリッパールンパッパ
 相手のすいすいが雨にタダ乗りしてくると厄介なので、ペリルンパは後発。すいすいを倒してルンパで詰める流れは前回と一緒です。相手にナットレイがいる時はペリッパーを大事にすると勝ちやすくなります。基本的にナットコケコがどれだけ相手を倒せるかの勝負です。しかしこちらのナットレイは詰め役になれないので交代は捨てて攻めます。

vsユキノオー入り霰パ
先発:ラグラージカプコケコ 後発:ニョロトノ+ルンパッパorナットレイ
 ラグラージとコケコでユキノオーを落としに行きます。霰パの取り巻きは炎タイプや格闘技持ちであることが多いので、守るの読み合いになりやすいナットレイは相手にトリルが無いなら選出しません。逆に相手の視点から見ると最も危険なポケモンナットレイであることから、その対策ポケモンはほぼ確実に出してくれます。それらの殆どはすいすいに弱いため、ユキノオーさえ倒してしまえば霰パはラグラージを止められなくなります。ユキノオー自体は確かに厳しいですが、ユキノオーを縛ることだけを考えれば勝てるので、再戦で無ければ相性自体は悪くありません。

vsガチトリル
先発:ニョロトノラグラージ 後発:ナットレイ+ルンパッパorカプコケコ
 トリル発動を見てからナットレイに切り替えて戦います。催眠持ちがいたらコケコをルンパッパの代わりに入れます。
 トリルターンの消費と体力の調整が最も重要な相手で、平常時の単体性能は高くはないためラグラージニョロトノでも十分詰め役になれます。むしろルンパッパを温存しようとして全員が均等に削られた方が危険なことが多いです。特にナットレイに限ってはトリルターン中に倒された方が良いですから、とにかく一度目のトリルが終わった時点でどちらかが相手の先制技で縛られてしまい、二度目のトリルを使われるような状況だけは避けられるように行動します。

vsガードシェアラッキー
先発:カプコケコニョロトノ 後発ナットレイラグラージ
 アンコールと黒い霧でラッキーを行動不能にして倒します。攻撃役になるラグラージナットレイが火傷するとまずいので、相手側がラッキーのみになるまではトノコケコを前に出しておくのが無難です。ガードシェアコンボに特化したラッキー構築はこちらを手早く処理する手段が無いため、ラッキーをがんじがらめにして袋叩きにすれば滅びの歌が無くても撃破可能です。

〈戦績と感想〉
121勝47敗 最終レート1941 2位
 最終レートは大したことありませんが、自分のメンタルと集中力だと今期2000到達は無理なので後悔はしてません。それよりは実質USM最後のシーズンでいかにも7世代らしい構築を使えたことを嬉しく思います。
 第8世代は対戦環境が一気に変わるので興味深いですが、GTSが無くなるらしいと聞いて驚きました。自分は友達が全くいないのでポケモン育成が困難になりますから、剣盾をやるのはよしておこうと思います。その間暇なので別のゲームをやってみたいです。cupheadとかundertaleとか、面白そうですよね。今まで殆どポケモン以外のゲームに手を着けたこと無かったので楽しみです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

雨パ

現環境の雨パをどう分類出来るのか気になったので少し考えてみました。例外はあるかもしれませんが、大体こんな所ではないでしょうか。

〈雨の分類〉
①スタンダード+雨系統
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 テテフグロスメガサーナイトに雨を添えた構築。大会などで結果を残す雨パはこれが多いような気がします。すいすいが一体のみなので爆発力に欠ける印象がありますが、スタンダードの並びを用意出来る関係で対応範囲がとても広いです。弱点は求められるプレイング力の高さ。

②雨主軸系統
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 雨下の利益をもう少し拡大した構築。天候を鋼タイプや草タイプの防御面に活用出来るのが利点です。そのため後述の③と比べれば相性補完も取りやすいと思います。欠点は③にはパワーで劣ること、①には対応力で劣ることで、基本的に中途半端な構築であるとも言えます。


③限界雨系統
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 雨下の火力補正を受けられるラググドラルンパでひたすら攻める雨パです。基本構造としては雨降らし+すいすい3匹で完結しており、残る2匹でトリックルーム等の苦手な相手に対応していきます。USM環境におけるジャラランガカミツルギ等の増加にも関わらず、非常に高い対面性能を持つおかげで一定の使用率があります。弱点は水タイプへの偏りと天候依存度の高さ、あとは有名さ故の型バレでしょうか。


〈一応のまとめ〉
 他にも霰+雨等がありましたが(ラッキー雨なんかもあった)、現環境の有名どころは押さえられたと思います。
 この3種から使うとすれば、個人的には②か③が良いと考えています。②、③はポケモンごとの有利不利が分かりやすく、選出の固定化が比較的簡単だからです。一方で①はどんな相手にも対応しやすい反面、対戦中に考えることが多く、それに加えてスタンの並びが雨の恩恵を受けづらいため、全体的な力は②、③よりもかなり落ちます。結構適当ですが、①は強い人が使えば強いといった結論になると思います。

ガマゲロゲ

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性格:控え目
実数値(努力値)181(4)‐×-95‐150(252)-95-126(252)
もう一匹の水地面すいすいポケモン。技構成は水技+大地の力+守る+自由枠といった所でしょうか(冷凍ビームさえ覚えてくれたら言うことは無いんですが)。調整するには数値が足りないため、特に何も考えずに極振りしています。しかしこれでも雨補正とミズZを考えると火力はある方です。またメガ枠を消費せず電気の一貫性を切れる所がラグラージとの差別化点になっています。なので限界雨パのような構築に組み込むより、むしろスタン寄りのテテフグロス等に投入した方が活躍を見込めるのではないかと考えています。