INC February使用構築

2月のINCに参加した際の構築を紹介します。

〈構築経緯〉
ムーンルールが始まって以降、サンルールに引き続きグラソルガを使っていましたが、グラゼルネ、オーガゼルネ使用者のプレイング向上、またジメンZ持ちランドロスの増加により勝率が安定しませんでした。別の構築に切り替える必要を感じ、その際グラゼルネを試してみようと決めました。これはゼルネアスがムーンシリーズ禁止伝説でもトップクラスのパワーを持つこと、グラソルガのサイクル思考に近い立ち回りが出来ることが理由です。初期の構想ではガエンゼルネグラレヒレ+補完を考え、以下のような並びを使用していました。
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壁レヒレとバクアガエンでサイクル戦を展開して、グラゼルネを安全に繰り出すプランを主としています。グラードンはレヒレのサポートを受けられることからAS252振りでジメンZ持ち、ゼルネアスもCSベースで調整しています。しかし珠フシギバナに薄く、グラバナゼルネミラーで連敗を喫したため、カミツルギの枠を変更することに決めました。その際に候補に上がったのがウルガモスリザードンです。この2匹は追い風を使える炎枠という点で共通していますが、リザードンはサンパワーにより晴れ下で圧倒的な突破力を発揮できます。しかしながらコケコに縛られやすいこと、浮いているためにミストフィールド下でも眠り粉に当たってしまうことから、ホノオZウルガモスを使用しました。
ウルガモスを投入したことでグラードン入りへの立ち回りが安定、勝率が上昇しました。
しかしこの段階に来て、レヒレの必要性に疑問を覚えました。理由として次の事柄が挙げられます。
①光の壁がガオガエンのバークアウトと役割的に被っていること
②自然の怒りによる削りがジメンZグラードンの素断崖のサポートとしては微妙に足りず、ジオコン後のゼルネアスには過剰だと感じたこと
このような点を踏まえると、後任に求める要素は以下のようになります。
①レヒレの黒い霧に代わってジオコンを止められる技をもっていること
ミストフィールドに代わる状態異常対策を持っていること
この枠は神秘の守り珠フシギバナや竜舞挑発ハガネZギャラドスなど随分迷走しましたが、最終的には挑発デンキZカプ・コケコに決めました。EFにより催眠耐性を付けられることに加え、高い素早さを持つため低速で固まり気味だった上5体との噛み合わせも良好でした。またサポート役のレヒレが外れたことでグラードンの耐久力不足が目立ち始めました。そのため当時流行していたHD振り個体を使用してみたところ、ゼルネアスのジオコン後ムーンフォースを耐えて吠えるで流す動きがミラーで強力だと分かり、その後も耐久振り個体を使用し続けました。これらの並びは既に多くの方が使用しており、どこからメタを仕掛けられるか不安に感じる面もありましたが、この構築に辿り着いたのがINC1週間前で、構築を考え直す暇が無かったため調整の余地を残したまま本番を迎えることになりました。以下、使用した個体の解説になります。

〈個体解説〉
f:id:minamikori:20190410214357p:plainグラードン@イアの実 特性:日照り 性格:慎重
実数値:206‐170-160-×-154-114
技:断崖の剣/吠える/剣の舞/守る
PGLでも意地っ張りに次いで使用率の高い慎重グラードンです。混乱実を持っているため前回の半減実グラードンよりも行動回数を稼ぎやすいと感じました。断崖の剣と守るは言わずもがな必須技です。剣の舞はガオガエンなどの威嚇ポケモンに対抗すべく採用しました。吠えるは主にジオコンゼルネアスやトリックルーム展開役に撃ちますが、後述のコケコやガオガエンで対策しきれていたことを考慮すると、別の技に変えても良かったかもしれません。

f:id:minamikori:20190410214500p:plainゼルネアス@パワフルハーブ 特性:フェアリーオーラ 性格:控えめ
実数値:233-×-116-182-131-124
技:ムーンフォース/マジカルシャイン/ジオコントロール/守る
構築のエースでありムーンシリーズでも最強の鹿。このポケモンが勝負を決めるといっても過言ではありません。努力値に関して、他の面子でゼルネアスを対策するためミラーマッチを意識せず耐久に振る余裕が生まれました。自分はゼルネアスの特攻に振る意味がジオコン使用後、耐久に振るメリットがジオコン前にあると考えています。伝説枠のグラードンを始め、全体的に遅いポケモンで固めている以上、この構築はジオコンを積める否かで縛り関係が大きく変化します。なので今回はそもそもジオコンを使用できる場面を増やすために耐久に厚く振りました。技構成は言うこともないテンプレだと思います。強いて言えばマジカルシャインの枠は身代わり等と選択になるといった所でしょうか。

f:id:minamikori:20190410214522p:plainガオガエン@バンジの実 特性:威嚇 性格:慎重
実数値:200-135‐110-×-155‐84
技:フレアドライブ/バークアウト/猫騙し/蜻蛉帰り
前回に引き続きHDガオガエンです。サンシリーズでは強化アイテム持ちグラードン意識で物理耐久に振った個体もいましたが、ムーンシリーズの場合、ジメンZならB特化でも即死、そこまで防御に降らずとも交代を重ねてしまえば大体断崖2回は耐えるため、カイオーガ構築により強く出られるHDベースが適していると判断しました。吠える役割がグラードンに移ったので、バークアウトを代わりに採用。火力に欠ける所はありますがルナアーラへの安定択として機能したので、この技は成果が上がったと考えて良いでしょう。

f:id:minamikori:20190410214534p:plainモロバレル@バコウの実 特性:再生力 性格:穏やか
実数値:221-×-118-105-115-50
技:草結び/怒りの粉/キノコの胞子/守る
グラゼルネガエンでは雨乞いトルネオーガに勝てないため、怒りの粉によるサポートを期待して採用しました。バコウの実を持たせることでトルネロス対面でも一度は動かすことが出来ます。ゼルネアス同様集中されやすいため、地雷枠として守るを持たせています。グラゼルネに入るモロバレルの守るは読まれづらく、主にトルネガエン対面で圧力を維持するのに活躍してくれました。

f:id:minamikori:20190410214552p:plainカプ・コケコ@デンキZ 特性:エレキメイカー 性格:控えめ
実数値:149-×-106-151-102-181
技:10万ボルト/ボルトチェンジ/挑発/守る
デンキZで一回だけ超火力を発揮できるポケモンボルトチェンジで伝説を上手く繰り出す役割を持っています。性格が控え目になっていますが、これはムーンシリーズのメジャーポケモンに素早さ180以上があまり存在せず、素早さを落としても特に痛くは無いと判断したことが理由です。加えてコケコミラーで素早さ負けすることで、相手がボルトチェンジを使用した際引き先に削りを入れられるメリットもあります。挑発の枠に入る技は、草結びや放電、光の壁等多くの選択肢がありますが、ゼルネアスのジオコン阻止を任せている以上、最後まで挑発は抜けませんでした。

f:id:minamikori:20190410214627p:plainウルガモス@ホノオZ 特性:炎の体 性格:臆病
実数値:161-×-98-174-126-167
技:オーバーヒート/怒りの粉/追い風/守る
グラードンミラー枠です。C特化テテフのフィールドサイコショックをほぼ耐える所まで防御に降ったおかげで、物理ポケモンと対面した場合でも行動しやすくなっています。怒りの粉の枠に吹き飛ばしを採用するのもアリだと思います。このポケモンのサポート技はかなりレパートリーに富んでいて、一時期はグラードンと並べた時のことを考えて、霧払いや威張るも入れたことがあります。

〈選出について〉
優れたグラゼルネ使用者達によって書き尽くされた感じはありますが、それぞれの構築への選出を示しておきたいと思います。

vsオーガゼルネ
先発:ゼルネアス、モロバレル 後発:グラードンガオガエン

vsルナオーガ
先発:カプコケコorガオガエン、ゼルネアス 後発:ガオガエンorカプコケコ、グラードン

vsグラゼルネ
先発:グラードンorカプコケコ、ウルガモス 後発:グラードンorゼルネアス、ガオガエン

vsオーガネクロ
先発:カプコケコ、ゼルネアス 後発:グラードンガオガエン

vsオーガイベル
先発:カプコケコ、ゼルネアス 後発:グラードンガオガエン

vsオーガレオ
先発:ガオガエンモロバレル 後発:グラードン、カプコケコ

vsディアオーガ
先発:ガオガエン、ゼルネアス 後発:グラードン、カプコケコ

vsルナゼルネ
先発:グラードン、カプコケコ 後発:ガオガエン、ゼルネアス

vsホウオーガ
先発:ガオガエン、カプコケコ 後発:グラードン、ゼルネアス

vsその他
先発:ガオガエン、ゼルネアス 後発:グラードンウルガモス

〈成績とINC感想〉
成績:最終1830 26位
INC直前に増加したホウオーガ構築とミラーマッチへの対処の不完全さから、ムーンルールでは良い成績を残すことは難しいと考えていました。ですが蓋を開けてみると、ホウオーガ対策のルナオーガ大量発生やグラゼルネの減少など、対戦運自体は割と良かった方ではないでしょうか。また目標だったINC最終レート1830を達成できたので、ムーンルールの締めとしては満足しています。ウルトラシリーズではこれまでのノウハウを使うのが難しいかもしれませんが、なんとか納得の行く構築を組めるように色々考察したいと思います。